ささきっさ・その2


ゆら「コンチェさん、本社からお手紙が来てますよ」
蒼「本社から?なんだろう?」
落「V3で赤OPのレベル下げますとかだったりして」
一同「それはない」

ーConcertino in Blue様へ、本社での会議の結果あなたの弐寺への移住が決定しました。近いうちに迎えが来ますので準備をしておいてくださいー

蒼「うそ…」
百「やったじゃないコンチェ!」
落「いろんな人に自分の音を知ってもらうのがコンちゃんの夢だったもんね。おめでとう!」
ゆら「おめでとうございますコンチェさん」
タイピ「…」
百「あら、タイピはコンチェの夢が叶って嬉しくないの?」
タイピ「みなさんこそ…何でそんなに喜べるですか?」
落「え、だってコンちゃんの夢が叶ったんだし」
タイピ「皆さんはこれがどういうことなのか分からないですか!?しばらく蒼姉さんと会えないってことなんですよ!?」
百「それは辛いけど…でもコンチェの夢が叶うなら…」
タイピ「私は嫌ですよ蒼姉さんと離れ離れになるなんて!蒼姉さん行っちゃ嫌です!」
蒼「タイピちゃん…心配してくれるのは嬉しいけど…これは私の夢だったから…」
タイピ「じゃあ蒼姉さんはこのお店とみんなよりも自分の夢を優先するって言うんですか!?私達と離れ離れになっても良いって言うんですか!?」
蒼「…」
百「こら、タイピ!そんな言い方ないでしょ!」
蒼「私…もう寝るね…おやすみ」
バタン!
百「まったく…どうしたのよタイピ?あんなこと言って」
タイピ「姉さん達こそなんでそんなに平気なんですか…大切な妹なんじゃないんですか蒼姉さんは?」
落「大切な妹だからこそ夢の邪魔はしたくないんだけど…」
タイピ「もう良いです!蒼姉さんと離れ離れになっても平気な薄情な姉さん達なんて大嫌いです!」
バタン
百「本当にどうしたのかしら…いつもはあんなことを言う曲じゃないのに…」
落「反抗期ってやつ?」
ゆら「タイピさんは前にもアニュスさんの移住のことがありましたから…」
百・落「あ…」
ゆら「あ、今の話は聞かなかったことにしてください。そうじゃないと意地っ張りな妹に『何よけいなこと言ってるですか!』と怒られてしまいますから…それでは失礼します」
バタン!
一同(私は…どうしたら良いんだろう…)

ー次の日ー

百「タイピ、早く起きて朝ご飯食べちゃいなさい」
タイピ「薄情な姉さんの顔なんてみたくないです。どいてくださいです」
百「あ、昨日のことなんだけど…ごめんなさいね、私達タイピの大切な曲のこと忘れてて…だから早く出てきて」
ガチャ
タイピ「別に姉さん達を許したわけじゃないですよ。ただ朝ご飯を食べないと健康に悪いと思っただけですから」
落「あ…タイピちゃん昨日のことなんだけど…ごめんね」
タイピ「良いですよ別に気にしてないですから」
落「それで、コンちゃんのことなんだけど…」
タイピ「蒼姉さんのことに関しては考えを変える気はないですよ。それじゃあ朝ご飯を食べないといけないですので」
百「無理に説得するのはやめた方が良いんじゃないかしら?」
落「うん…でも…これじゃあコンちゃんも悲しむと思うし」
百「それじゃあもう一曲の問題曲の方はどうしたかしらね…」
コンコン
落「コンちゃん起きてる?」
蒼「あ…お姉ちゃん…頭が痛いの…今日はお休みさせてくれない?」
百「わかったわ、良くなったら降りてきなさい」
……………………………
タイピ「ゆらさんは蒼姉さんのことどう思ってるですか?」
ゆら「私ですか?そうですねぇ…別に弐寺にいても連絡はできますし、やっぱり夢を叶えてほしいですね」
タイピ「でも会えなくなるのはやっぱり寂しいですよ」
ゆら「これはもしもの話ですが…もしアニュスさんが自分から望んで弐寺へ行くことになったらどうしますか」
タイピ「それは…」ゆら「ただそばにいて欲しいと願うだけが愛の形とは限りませんよ、それは確かに強い愛の形ではありますが一方ではただのわがままですから」
タイピ「…失礼するです」
バタン
ゆら「これで少しは考えが変わってくれるといいんですが…」
タイピ(蒼姉さんは弐寺行きを望んでいる…でも私は蒼姉さんにずっとそばにいて欲しい…それなら私は…)
蒼(よし…決めた)ガチャ
百「決まったみたいね」
蒼「うん…私は…」

蒼「私は…やっぱり弐寺に行きたい!行っていろんな人に私の音を聞いて欲しい!」
百「そう…頑張るのよ」
落「弐寺に行っても私たちのこと忘れちゃやだよ?ちゃんと連絡とってね?」
ゆら「お体に気をつけてくださいね」
蒼「うん…大丈夫だよ、お姉ちゃん、ゆらさん。それじゃあ行ってくるね」
タイピ「待つです!」
蒼「タイピちゃん?どうしたの」
タイピ「本気で弐寺に行きたいなら私を倒していくです!」
蒼「タイピちゃん…何言ってるの?」
タイピ「蒼姉さんの夢はその程度なんですか?だったらやめた方が良いですよ弐寺に行くなんて」
蒼「…わかった。行くよタイピちゃん…」
タイピ「私も手を抜く気はないですよ」
蒼「ケガしたって知らないからね!」
ー赤OP化ー
タイピ「くっ…赤OPじゃ勝ち目が…」
ギュッ
タイピ「え…?蒼姉さん?」
蒼「できるわけないじゃないタイピちゃんにケガさせるなんて…私…やっぱりささきっさに残るよ」
タイピ「いいんですか?」
蒼「うん、最初から誰かが止めてくれるならここに残る気だったの」
百「夢は良いの?」
蒼「うん、ここに居ても夢は叶えられるから」
パチパチパチパチ
一同「!?(゜Д゜)彡」
wac「こっち見ないでください。いやぁ良いものを見せてもらいました。姉妹愛ってやつですね」
タイピ「誰ですかあなたは!?」
wac「初めまして、wacと言います弐寺でのコンチェさんの譜面製作を担当させてもらってます。コンチェさん行きましょうか」
蒼「あ…その話なんですけどやっぱり無かったことに…」
wac「残念ながらそれは出来ません。もう譜面を作ってきちゃいましたから」
蒼「きゃあ!」
タイピ「蒼姉さん!」
百「あなた…コンチェに何したの?答えによっては…」
wac「弐寺用の譜面を追加しているだけです。痛みはありませんから安心してください」
蒼「あっ…はぁ…ん!」
落「コンちゃん!」
wac「ああ途中で止めると記憶とか譜面とか色々飛びますからやめたほうが良いですよ」
蒼「はぁ…はぁ…」
wac「終わったようですね。それじゃあ失礼します」
タイピ「待つです!」
wac「どうしたんですか、タイピさん?」
タイピ「蒼姉さんは…こんな形での弐寺行きを望んでないです…例えコンポーザーであってもあなたを許すわけにはいかないです!」
落「タイピちゃん待って…」
wac「ふう、気の強い妹さんだ…ギタドでも曲を作っといて良かった…頼みますよLittle Prayer」
LP「お任せくださいお父様」
ーサビ発狂発動ー
タイピ「きゃあ!」
百「タイピ!」
wac「それじゃあ失礼します。」
落「コンちゃん!目を覚まして!」
ゆら「コンチェさん…行かないでください!」
タイピ「アニュスの次は蒼姉さん…どこまで私の大切の曲を奪えば気が済むですかコンマイのバカ!」
蒼「みんな…ごめんね…」
ピチュン
落「行っちゃった…」
タイピ「うわあぁぁぁぁぁぁん!」
落「うっ、えぐっコンちゃん…ひぐっ」
百「みんな…泣かないでよ…私まで…うっ」
ゆら「皆さん見てください!雪ですよ!」
落「本当だ…」
百「もう暖かい季節なのに…」
タイピ「きっと蒼姉さんが私達を慰めてくれてるんですよ」
ゆら「そうですね…これから忙しくなりますから…泣いてる暇なんてありませんよね…」
落「でも忙しいのはコンちゃんも一緒だから」
一同(頑張ってねConcertino in Blue…)



















デパチャ(良いなぁコンチェの奴みんなに心配されて…よし俺も)「じゃあなお前ら」
イスト「あ、兄さん出かけるならついでにカウガールたんのDVD限定セッションver買ってきてくれない?」
ボビス「夕飯までには帰ってきてね」
デパチャ「ブワッ(´;ω;`)」


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