V3のる頃に・その2


20分後・・・・・俺はビリになっていた。
あらゆる手段を使っても、常識から抜け出したつもりで挑んでも、4人には勝てない。

・・・強い、そしてズルすぎる!

ポプリ「トッカータ、ビリは嫌でしょ?」
トッカータ「当たり前だ!」
ポプリ「一騎討ちしましょうよ。ワンチャンス!勝てたらトッカータ一位で私ビリの
    大逆転!・・・・・なんてどう?乗るでしょ!?」
トッカータ「ワンチャンスだと?ルールを説明しろ。」
ポプリは持っていたカード1枚とジョーカーを、背中で隠しよく切った。
ポプリ「右手のカードと左手のカード!どっちがジョーカーか当てたらトッカータの勝ち!
    トッカータが負けたら反対側のカードも公開するよ。それならOKでしょ?」
他の3人は思わぬラストギャンブルに、ごくりと唾を飲み込む。
トッカータ「・・・よしッ!!乗ってやる!!!!」

そして、俺は負けた・・・・・くそ、あんなところを疑わなければ・・・。
だが、その鋭い思考を見込まれたのか、俺は晴れて部員の一員となった。
その証に、俺の顔には罰ゲームの落書きが油性ペンで書かれていた。

ジェッ娘は部活が終わると同時にすっ飛んで帰っていった。
きっと昨日持ち帰り損ねた、かぁいい山崎くん人形を掘り出しに行くのだろう。
だから今日は珍しく、ポプリと二人での下校となった。
・・・そうだ、ポプリなら教えてくれるだろうか。
あの工事跡であったらしい、バラバラ殺人事件の事を。

トッカータ「あそこさ、工事現場。・・・・なんかあったんだろ?昔。」
ポプリ「そりゃああったよ。戦いが!
   スタッフどもは本当に一方的だった。偉そうで威張ってた!
   金で解決できないと悟るとあらゆる嫌がらせをしてきたんだよ!?
   本当嫌らしいヤツらだった!」
トッカータ「よく勝てたな・・・・相手は製作者だろ?」
ポプリ「最強曲たちがね、方々に陳情した。
    他音ゲーにも行ったし、いろんな音ゲ曲に根回しもした。 
    ・・・・そうしてるうちに計画は撤回!私たちの完全勝利!あっはははは!」
トッカータ「暴力沙汰とかには・・・ならなかったのか?傷害事件とか・・・・殺人、」
ポプリ「なかった。」
ぴしゃりと言いきられた。
ジェッ娘の時と同じ。言葉にはピリオドがこめられていた。

サッカリンさんは「事件」と言い「曲が一曲見つからない」と言っていた。
俺はてっきりバラバラ殺人事件とかがあったのかと思っていたのだが・・・・違うのだろうか。

ポプリ「じゃね、また明日ねぇ!トッカータそれ、家に帰るまで消しちゃダメだからね!」
トッカータ「わかってるよ消さねぇよ!」

俺は帰って、親に薦められて散歩に出た。
と言っても、親父の機嫌が治まるまでの時間つぶしだが。
親父は画家をやっていて、たまに考えが行き詰ると機嫌が悪くなる。

どこへ行こうかと思案していると、ふと思いつく場所があった。
そうだ。
ジェッ娘はまだ宝の山・・・レベル改変工事現場にいるのだろうか。
ひょっとすると山崎くん人形の発掘に手間取っているのかもしれない。
ここで恩を売っておくのも悪くないだろう。
ちょっぴり打算的に、俺は山へ足を進めた。
ひょっとするとサッカリンさんがいるかもしれない。
もう一度会えたなら、詳しい話を聞いてみたい。
それが、本音だった。

工事現場に着くと、ジェッ娘が斜面のごみ山で奮闘しているのが見えた。
山崎くん人形は、かなりしっかりと埋まっているように見える。
ジェッ娘1人じゃとても発掘できるようには見えない。
サッカリンさんの姿が見えないので、俺は危なげに斜面を降りていった。

トッカータ「事故発生の緊急通報を受けさんじょうしました!負傷者はどこでありますか!?」
ジェッ娘「・・・・わっ!え!?事故って!?」
トッカータ「山崎くん人形がゴミ山に生き埋めになっているとの通報でしたが!」
ジェッ娘「え?・・・っな、なぁんだ。びっくりした。トッカータくん驚かさないでよ。」
トッカータ「・・・冗談だよ。ジェッ娘がひとりで困ってるだろうなって思ってさ、
    手伝いに来てやったんだよ。」
ジェッ娘「・・・・へ?・・って・・・・・ジェッ娘のために・・・?・・・・・はぅ。」
ジェッ娘は赤面した。
トッカータ「冗談だよ。こっちまで恥ずかしくなるだろ!」
ジェッ娘「・・・・て、・・・え?・・・・冗談って・・・・どこからだろ?どこからだろ!?」
取り合えず困惑しているジェット娘は無視した。
トッカータ「で、どこだよ山崎くんは。」
ジェッ娘「・・・・ほらこの隙間から・・・・見える?」
トッカータ「こりゃ・・・・本当に生き埋めだな・・!!」
横たわる山崎くん人形を、木材や建材が重なって牢屋のように閉じ込めていた。
ジェッ娘によると昨日まではこうではなかったらしく、
昨夜のうちにまた不法投棄のダンプが来て、ゴミを捨てていき、それに埋まってしまったらしい。
トッカータ「・・・・この山をひとりでどけるつもりだったのか・・・!?その細い腕で・・・・!?」
ジェッ娘「・・・・でも・・・・山崎くん人形・・・かぁいいんだもん・・・・。
     お店のは鎖がついてるけど・・・・これならお持ち帰りできる・・・・はぅ・・・・。」
この山崎くんを諦めさせれば、ジェッ娘は多分、お店の人形の強奪を計画するだろう・・・。
ジェッ娘の保護者として、断固犯罪に手を染めさせるわけにはいかない!
トッカータ「どいてろよ。俺がやる。」
ジェッ娘「トッカータくん、ジェッ娘も手伝えるよ。手伝わせて。」
トッカータ「かえって邪魔んなるから下がってろって!ぃよいしょぉぉッ!!」サッカリンさんは「事件」と言い「曲が一曲見つからない」と言っていた。
俺はてっきりバラバラ殺人事件とかがあったのかと思っていたのだが・・・・違うのだろうか。

ポプリ「じゃね、また明日ねぇ!トッカータそれ、家に帰るまで消しちゃダメだからね!」
トッカータ「わかってるよ消さねぇよ!」

俺は帰って、親に薦められて散歩に出た。
と言っても、親父の機嫌が治まるまでの時間つぶしだが。
親父は画家をやっていて、たまに考えが行き詰ると機嫌が悪くなる。

どこへ行こうかと思案していると、ふと思いつく場所があった。
そうだ。
ジェッ娘はまだ宝の山・・・レベル改変工事現場にいるのだろうか。
ひょっとすると山崎くん人形の発掘に手間取っているのかもしれない。
ここで恩を売っておくのも悪くないだろう。
ちょっぴり打算的に、俺は山へ足を進めた。
ひょっとするとサッカリンさんがいるかもしれない。
もう一度会えたなら、詳しい話を聞いてみたい。
それが、本音だった。

工事現場に着くと、ジェッ娘が斜面のごみ山で奮闘しているのが見えた。
山崎くん人形は、かなりしっかりと埋まっているように見える。
ジェッ娘1人じゃとても発掘できるようには見えない。
サッカリンさんの姿が見えないので、俺は危なげに斜面を降りていった。

トッカータ「事故発生の緊急通報を受けさんじょうしました!負傷者はどこでありますか!?」
ジェッ娘「・・・・わっ!え!?事故って!?」
トッカータ「山崎くん人形がゴミ山に生き埋めになっているとの通報でしたが!」
ジェッ娘「え?・・・っな、なぁんだ。びっくりした。トッカータくん驚かさないでよ。」
トッカータ「・・・冗談だよ。ジェッ娘がひとりで困ってるだろうなって思ってさ、
    手伝いに来てやったんだよ。」
ジェッ娘「・・・・へ?・・って・・・・・ジェッ娘のために・・・?・・・・・はぅ。」
ジェッ娘は赤面した。
トッカータ「冗談だよ。こっちまで恥ずかしくなるだろ!」
ジェッ娘「・・・・て、・・・え?・・・・冗談って・・・・どこからだろ?どこからだろ!?」
取り合えず困惑しているジェット娘は無視した。
トッカータ「で、どこだよ山崎くんは。」
ジェッ娘「・・・・ほらこの隙間から・・・・見える?」
トッカータ「こりゃ・・・・本当に生き埋めだな・・!!」
横たわる山崎くん人形を、木材や建材が重なって牢屋のように閉じ込めていた。
ジェッ娘によると昨日まではこうではなかったらしく、
昨夜のうちにまた不法投棄のダンプが来て、ゴミを捨てていき、それに埋まってしまったらしい。
トッカータ「・・・・この山をひとりでどけるつもりだったのか・・・!?その細い腕で・・・・!?」
ジェッ娘「・・・・でも・・・・山崎くん人形・・・かぁいいんだもん・・・・。
     お店のは鎖がついてるけど・・・・これならお持ち帰りできる・・・・はぅ・・・・。」
この山崎くんを諦めさせれば、ジェッ娘は多分、お店の人形の強奪を計画するだろう・・・。
ジェッ娘の保護者として、断固犯罪に手を染めさせるわけにはいかない!
トッカータ「どいてろよ。俺がやる。」
ジェッ娘「トッカータくん、ジェッ娘も手伝えるよ。手伝わせて。」
トッカータ「かえって邪魔んなるから下がってろって!ぃよいしょぉぉッ!!」


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