コクピの苦い思い出(3)


DD5「あれはエキストラ・アンコール・プレアンの顔合わせの時だった…。
…………
タイピ「あなたたちが私の護衛ですね。一人ずつ自己紹介してもらっていいですか?」
アニュス「はい。僕はエキストラのAgnus Deiです。宜しくお願いします」
コクピ「同じくエキストラのcockpit。宜しく」
DD5「護衛とは関係ないアンコールだが俺はMODEL DD5。宜しくな」
タイピ「こちらこそです。あ、失礼したです。私はTimepiece phase IIです。宜しくです」
アニュス「じゃあ、タイピちゃんだね」
DD5「佐々木家か…兄弟から色々噂は聞いてるよ。何でもとても強いらしいな」
タイピ「そういうあなたもDD家の出身ですか。凄い伝統家出身ですね」
アニュス「あれ…コクピ君?」
コクピ「………えっ?な、何?」
アニュス「何って…どうしたのそんなにぼーっとして」
コクピ「な、何でもないぜ…。ただちょっと考え事を…」
DD5(タイピをずーっと見つめてたな…こりゃ一発でズキュンされたらしい)
タイピ「…?あっ、そろそろ稼動の時間ですね」
コクピ「おっと大変だ、速攻で来る奴もいるから早く準備しないと」
アニュス「よし、頑張ろう」

稼動後数時間経過…

タイピ「ほら、もっと精進してから来るです!」
DD5「さすがはプレアン、といったところだろうな、あの仕事っぷりは」
アニュス「ごめんなさい、僕がこんなに弱いせいで…」
タイピ「気にするなですよ。あ、コクピが帰ってきたです」
コクピ「強えなあのプレイヤー…。DD5、出番だぜ」
DD5「よし、行ってくる」
タイピ「…凄いですね、まだ私のところには誰もたどり着かせてないです」
コクピ「え?い、いやぁ、それほどでも…//」
タイピ「照れ屋さんですね。あれ?もうDD5帰ってきたですか?」
DD5「捨てプレイされた…orzもう17回目だ…」
アニュス「元気出してください。大丈夫ですよ…おっと、また指名だ」
タイピ「頑張るですよ」
DD5「(おいコクピ、見つめ続けるなよ。怪しまれるぞ)」
コクピ「(なっ!べ、別に見つめてなんか…//)」
…………

  このときのコクピの顔は、君らが見慣れてる、コクピがロリッ娘を見たときの顔とは全然違った。
  後で聞いた話だが、あの時はただ『可愛い…』の一言しか出なかったらしい」
ミラージュ「…意外ですね、そんな事があったなんて…。
    兄貴はいつも『やべwwwwめっちゃタイプだぜハァハァ』としか言わないのに」
DD5「俺もまさかあいつがああなるとは思わなかったんだがな…。
  じゃ、話を続けるぞ…。
…………
タイピ「お帰りでs…ってアニュス!?」
アニュス「た、ただいまタイピちゃん…。」
DD5「ど、どうしたんだその傷は!」
コクピ「あれは…プレイヤーたち?もしかしてお前まさか…」
アニュス「たまにはちゃんと仕事しなきゃ…」
タイピ「何やってるですか!そんなに傷だらけになって!
   私はプレイヤーにやられるより、あなたが傷つく方が…悲しいですよ…」
アニュス「ちょっ、タイピちゃん泣かないで…。ごめん、こんな僕で…」
タイピ「アニュスは悪くないです!あなたが良かれと思ってやった事ですから…」
アニュス「タイピちゃん…」
タイピ「アニュス…」
…………
  これがきっかけで2人は付き合い始めた。
  コクピはその時、呆然としてた。俺は奴を早めに帰らせてやった。
  もうあの2人がいる空間にはいたくないだろうからな」
ミラージュ「でも何でその後しっかり9&10で仕事をこなしたのだろう…?
    俺なら立ち直れずにいたかもしれないのに…」
DD5「それが奴の強いところだ。この続きは本人に聞いた方がよいだろう」
ミラージュ「…分かりました。では失礼します」
FT2M「あれ?もう帰っちゃうの?」
ミラージュ「お前は俺にもう少しいて欲しいと思ってるのか?」
FT2M「ううん、そういうんじゃないけど…。じゃあね」
ミラージュ「ああ、また職場でな」

(兄貴は強い奴…か。そうかもしれない。この話の続き、聞いてみたいな)
そう思いながら俺は、家に戻った。
可愛い…。それが兄貴にとって全てだったのだろう。
これでやっと謎が分かり出したような気がした。


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